隅田川花火大会(第25回)

平成14年7月27日(土)、午後7時10分〜8時30分









 誰かが、その夜のことを「特別な夜」といった。その夜とは、隅田川花火大会の夜のことであった。昔の子供らは、夜になると強引に寝かされた。不服は却下、寝なければ叱られた。ところが隅田川花火大会の夜は天下御免、夜更かしや夜遊びが認められ、大人と子供の色分けが一夜だけボーダレスになった。
 江戸時代からの両国川開きの伝統を継承する「第25回隅田川花火大会」が盛大で華やかに開催された。
 昭和53年の復活以来4半世紀、読売新聞社、三井不動産などの協力もあって、今や日本を代表する夏の風物詩となったこの花火大会。今年はからは「市民協賛」も受け「不況を吹き飛ばせ」ばかり第1、第2会場で、景気よく計2万発を打ち上げる。また、国内の花火メーカー10社が思いを込めて製作した自信作を、恒例の花火コンクールも開催された。この模様はテレビ東京から全国にも中継された。市民協賛の特別観覧席も一人5000円の席も前売りで経ったの30分で売りきれとなる程の人気だった。
 江戸時代から中断を挟みながらも270年の伝統を持つ隅田川花火大会は、昭和になってからは戦中戦後に2度長い中断をしている。1度目は1940(昭和15)年から7年間、2度目は1961『昭和36)年から17年間である。中断の理由は1度目が第2次大戦、2度目は交通渋滞や川の水質汚濁などの理由でだったが1978年に隅田川花火大会として復活した。 
 夜空を7色に染めてとレインボーの如く鮮やかさを連想しますが、初めは、赤、緑、青、黄、銀と間もなく開発された紫の6色でしたが、10年程前から水色、オレンジ、レモンイエロー、ピンクなどが開発され、以後は夜空を7色以上で楽しめるようになりました。
 花火が発する色は、大別すると「和火」と「洋火」になるという。「和火は炭火ともいい、線香花火の色です。橙色で、薪能の火も和火です。これが日本の花火の主流でしたが、そこに洋火が加わり、色合いが派手になった」いわれる。
 花火は遠くからも近くから見ても綺麗な
夏の風物詩であるが、特に暑けらば暑いほど近くで見れば腹の底まで響き渡り、花火に没頭すればするほど暑気払が出来、見物終えた跡の爽快感はたまらない。
 
隅田川花火音頭
花火の色と形

冠菊
星が尾を引いて、ゆっく
りと流れ落ち、空が金色
の雨に覆われます。女の
子の「おかっぱ頭」の
ような形を描くことから
「かむろ菊」と呼ばれま
す。
彩色千輪
大正中期に登場した「千
輪」色とりどりの小花が
球の形をとりながら一斉
に花開き、夜空に花園を
浮かび上がらせる、華や
かで、きらびやかな花火です。

漣菊
点滅する星がサラサラと
降りてくる「漣菊」。
さざ波のように光が広が
る。その繊細な姿に、
他にはない新鮮さを味わ
えます。
芯入変化菊
2重丸の花が咲き、火花
が尾を引いて流れて行く
中、2度、3度と色が変化
する。その鮮やかで整っ
た姿に心惹かれる人は
多い。
スターマイン
幾種類かの花火を何十発
何百発短と時間で連続
して打ち上げる総合芸
術的な花火です。折り重
なって咲く花火の舞い
は豪快です。

明治末期から大正時代に
かけて作られた型物
花火のひとつ。星が平面
状の尾を引いて開き、空
に蝶の形を描きます。そ
の、夜空を軽やかに舞う
姿はユーモラスで、驚き
と感動をくれます。
トラの尾
太い火の粉を残しながら
上空へ威勢よく舞い上が
ります。その様子は
トラの尾のようで、江戸
時代の花火のカタチを受
け継いだ由緒ある花火です。        
錦菊
いわずと知れた定番の花
火のひとつ。星が尾を引
いて同心球状に広がり、
キラキラと金色に輝く姿
は、豪華で美しい。

の大群を思わせるよう
な、躍動感のある元気な
花火です。ブーンという
飛翔音をあげながら、火
花が四方八方へ軌跡を
描きます。
花雷
日本の花火で「花雷」と
いえば音花火のこと。
昭和40年のチタニウム
の開発により誕生しまし
た。花火の中に幾つもの
小花が咲き、リズミカル
な音を奏でます。
飛遊星
色とりどりの光りの粒が
尾を引きながら、さまざ
ま方角へ直線的に夜空
を飛来します。その元気
のよい姿にワクワクでき
る花火です。
変化牡丹
星が尾を引かずに、光
点が色を変えながら、ま
ん丸の華を描き、名前
「牡丹」のカタチを見せま
す。すっきりとした繊細
で優雅な美しさをもつ魅
力的な花火です。
細柳
光りの寿命が長い引星を
使い、柳のように光が
尾を引きながら地面に向
ってこぼれ落ちて行きま
す。その姿は、とても優
雅でしなやかです。
万華鏡
同色の花弁がまとまって
開く花火。
ポインセチア、洋ランな
どの花に喩えられる程、
その姿は色鮮やかで
上品です。
三重芯変化菊
星が色を変えながら尾を
引いてゆき、四重丸の花
を描きます。日本の花火
の中でも高度な技能が
必要とされる壮麗な芸術
品です。
八重芯錦牡丹紅光露
金色の錦牡丹が浮かび、
三重丸を描きながら花の
先が紅色へと移り、ピカ
ッと光ります。花火の
級品といわれています。
椰子
昭和40年代代半ばに
場した。お馴染みの花火
。大きな花弁がわずか
に垂れ下がり、南国の風
にそよぐ椰子の葉を彷彿
させます。
葉落
光りの固まりが尾を引き
ながら、まるで落ち葉の
ように空から舞い降りる
花火。その様子はシンプ
ルですが、スッキリとし
ていて趣も深い。

平成15年7月26日(土)

●第26回隅田川花火大会は、「
江戸開府400年」を記念して江戸時代の打ち上げ花火「和火」を再現、第1、第2両会場で同時に打ち上げられるのも見ものの一つで子どもたちに人気のキャラクター「ポケモン」をかたどった「型もの花火」などが、「ド、ドーン」と大音響と共に約20,000発の花火が下町の夜空に迫力満点、華やかに、色鮮やに開く大輪を隅田公園を埋め尽くした何百万人の目を魅了したことでしょう。

第1会場
桜橋下流〜言問橋上流
第2会場
駒形橋下流〜厩橋上流
【開催時間】19時10分〜20時30分
【打上数11020発】(株)ホソヤエンタープライズ
【開催時間】19時10分〜20時30分
【打上数9730発】(株)丸玉屋小勝煙火店
18時15分
開催合図・雷
19時10分
開幕・祝!!真夏の宴
●夕闇の恋ごころ
●ポケモン花火「七夜の願い星」
●和洋折衷花火のレビュー
19時40分
コンクール開始・雷
火の鳥
水墨画山水・浮世絵編
踊る花びら〜あっち向いてホイッ!!-
墨水に花の雨
隅田川でタマちゃん発見!!?
中入の余興
大江戸四百年粋な華
隅田川錦絵黄金郷
水面に映る隅田の月
ゲッツ!!ゲッツ!!ゲッツ!!あっちむいてゲッツ!!
今夜は熱いで!!サタデーナイトフィーバー
●コンクール終了・雷
●真夏のフラワーカーニバル
●江戸開府400年記念花火「和火」
●隅田川千紫万紅の花吹雪連続2499発
18時15分
開催合図・雷
19時30分
●ポケモン花火「七夜の願い星」
●祝轟 隅田の大花火
●百花柳映
●星空の遊覧
●南洋花壇
●桜花爛漫
●夢幻の花園
●風流吾妻菊
●納涼群声花
●惑星探訪
●大江戸艶花
●江戸開府400年記念花火「和火」
●隅田川千紫万紅の花吹雪連続2650発

●印はコンクール参加作品
 
主    催  隅田川花火大会実行委員会
 後援・協賛  読売新聞東京本社
         テレビ東京
         三井不動産
         江戸開府
         400年事業推進協議会、他

平成17年7月30日(土)

 日本で最も有名と言っても過言ではない花火大会。第28回花火大会も第一会場で「花火コンクール」開催(隅田川花火ゆかりの花火メーカーが競う)コンクールが、午後7時40分〜8時05分まで各社1分間に20発(5寸玉、4寸玉)を打上げて競う。最後に、第一会場、第二会場で各々5分間に盛大な数の花火を打上げフィナーレ。

第1会場
桜橋下流〜言問橋上流
  第2会場
駒形橋下流〜厩橋上流
 
【開催時間】19時10分〜20時30分
【打上数9350発】(株)丸玉屋小勝煙火店
打上数 【開催時間】19時10分〜20時30分
【打上数10650発】(株)ホソヤエンタープライズ
打上数
18時15分 開催合図・雷
19時10分 開幕・祝!!隅田の菊花差咲乱
19時20分 銀河色づくし
19時30分 虹色カーニバル
19時40分 コンクール開始・雷
19時42分 まわれ!フラフープ
19時44分 夜空に乾杯
19時46分 江戸に咲く華・舞う花びら
19時48分 隅田の川面に江戸美人
19時50分
 真夏のウェディング
        
〜夜空にプーケトス〜
19時52分 中入り余興
19時54分 江戸から東京・墨提花壇
19時56分 黄昏の隅田川
19時58分 「ビュア・ハート」
20時00分 ダイヤのユビア
20時02分 隅田川・魅惑の光跡
20時04分 コンクール終了 雷
20時10分 サマーアドベンチャー
20時10分 お江戸旅情
20時10分 百花繚乱・大江戸花嵐!
20時10分 終了
 100
1518
1018
1284
  30
  20
  20
  20
  20
  20
   
 260
  20
  20
  20
  20
  20
  30
1514
1266
2130
18時15分 開催合図・雷
19時30分 プロローグ・祝!!大花火
        風流しだれ柳
19時40分 銀河のささやき
        トロピカルフラワー
19時50分 菊花乱れ咲き
        晴夜の夢花壇
20時00分 桜吹雪は江戸の華
        撫子に露草
20時10分 星空のメッセージ
        和火に吾妻菊
20時20分 金錦の花園
20時25分 隅田川百花繚乱のエピローグ
20時30分 終了
  150
 1300
  500
  550
  750
  500
  750
 1350
  600
  550
  750
  750
 2150

合計 9350 合計 10650
総合計 20,000発

フィナーレ

第一会場
 *フィナーレはこれぞ江戸っ子の心意気。
   あらゆる花火を派手に打ち上げて、「世界に冠たる国際都市・江戸」を表現。
 *トドメは西洋では「ゴールデンクラウン」と呼ばれる、錦冠(にしきかむろ……金色)で、梅雨明けの
   東京に光の雨を降らせる。
第二会場
 *これぞ江戸の夏という、粋で華やかな花火の競演。
 *UFOや蝶々の型物も飛び交う楽しい構成。
 *ラストを飾るナイアガラの滝のような「銀冠(ぎんかむろ)」は、高度な技術を要する大変難しい花火


参加10社

()ホソヤエンタープライズ/東京 業界では“ダリアのホソヤ”といえば、知らぬ者のいない明るい花火が特徴
                        
「隅田の川面に江戸美人」
()丸玉屋小勝煙火店/東京 1863年創業の老舗。江戸情緒のある花火が得意。毎年新作花火に注目が集まる
                        
「江戸から東京墨堤花壇」
()紅屋青木煙火店/長野 芯入りや八重菊など、上空で「星」をまき散らす「菊型」に定評ある煙火店
                        
「夜空に乾杯」
()イケブン/静岡 パステルカラーのカラフルな配色が特徴。明るいポップな花火なら得意中の得意
                        
「まわれ!フラフープ」
()齋木煙火本店/山梨 甲州花火の元祖。ことしは花火玉の球体を生かし、立体的に「ハート」を表現!
                        
「ピュア・ハート」
()信州煙火工業/長野 日本有数の花火生産地・長野を代表する花火店。独特の美しい色合いに定評あり
                        
「隅田川 魅惑の光跡」
()新潟煙火興業/新潟 “松島の花火”など、趣向をこらした花火で毎年見物客を沸かせる煙火店
                        
「江戸に咲く華、舞う花びら」
■野村花火工業/茨城
創業126年の老舗。独自の芯入花火技術をはじめ、繊細な形と色に注目が集まる
                        
「真夏のウェディング 〜夜空にブーケトス〜」
()北日本花火興業/秋田(昨年出場) 創作花火の開発&技術は世界的にも有名。「ドラネコ」などの型ものが得意
                        
「黄昏の隅田川」
()磯谷煙火店/愛知(昨年出場) 明治20年創業の三河花火を継承する老舗。色彩の見事な「万華鏡」が代表作
                        
「ダイヤのユビワ」

賞金は、優勝100万円、2等賞30万円、3等賞20万円、奨励賞10万円×7組



 


  八広の爺ちゃん

浅草サンバ祭り

 
神田明神祭